エアコンの除湿(ドライ)と冷房の電気代比較|どちらが節約できる?上手な使い分け方法も解説

電気代の節約に繋がる冷房と除湿の使い方 電気代節約

「夏のエアコン、冷房とドライ(除湿)はどっちが電気代を節約できるの?」と悩んでいませんか。 

結論から言うと、電気代はエアコンの除湿方式や外気温、設定温度などの使い方次第で大きく変わります。 

この記事では、冷房と除湿の仕組みの違いや、電気代を左右する「弱冷房除湿」と「再熱除湿」の特徴を分かりやすく解説します。 

さらに、気温や湿度に応じた最適な使い分け方や、サーキュレーターを併用するといった具体的な節約術もご紹介します。 

この記事を読めば、ご自身の状況に合わせた最適な運転方法がわかり、夏の電気代を賢く抑えるための行動が明確になります。

  1. エアコンの除湿(ドライ)とは?冷房との違いをわかりやすく解説
    1. 除湿(ドライ)と冷房は仕組みと使用目的が異なる
    2. 電気代に影響する運転方式の違い
  2. 除湿(ドライ)運転の種類と最適な利用シーン
    1. 再熱除湿:快適だが電気代は高め
    2. 弱冷房除湿:省エネ性が高く夏におすすめ
    3. ハイブリッド除湿:快適性と節約のバランスが良い
  3. 夏に使うエアコンの電気代|除湿と冷房の差はある?
    1. 実際の消費電力は条件によって大きく変わる
    2. 除湿と冷房の電気代は「使い方次第」で差が出る
  4. エアコンの除湿(ドライ)と冷房を賢く使い分ける方法
    1. 気温が高いときは冷房、湿度が高いときは除湿
    2. 時間帯や部屋の環境によって運転を切り替える
  5. エアコンのドライ運転はカビが発生しやすい?正しい対策法
    1. ドライ運転でカビが発生する理由
    2. カビ繁殖の3要素とエアコン内部の状況
    3. カビの発生を防ぐエアコンの使い方と掃除方法
      1. 日々の運転でできるカビ対策
      2. 定期的な掃除でカビを予防する
  6. エアコンで除湿する際の電気代を節約する方法
    1. ① サーキュレーターや扇風機を併用して効率を高める
    2. ② 暑さを強く感じるときは冷房を優先する
    3. ③ フィルター掃除を定期的に行い効率を維持する
    4. ④ 梅雨の時期は再熱除湿を賢く活用する
    5. ⑤ 最新の省エネ型エアコンに買い替える
  7. エアコンの電気代が気になるなら電力会社の見直しも効果的
    1. 時間帯別料金プランを活用して節約する
    2. 電気代比較サイトを利用して最適な会社を選ぶ
  8. エアコンにまつわるよくあるQ&A
    1. 除湿と冷房、体に優しいのはどっち?
    2. エアコンの電気代を抑える最適な設定温度は?
    3. ドライ運転で部屋は本当に涼しくなる?
      1. 弱冷房除湿の場合
      2. 再熱除湿の場合
  9. まとめ|除湿(ドライ)と冷房を上手に使い分けて電気代を節約しよう

エアコンの除湿(ドライ)とは?冷房との違いをわかりやすく解説

冷房を使うのが推奨される夏の蒸し暑い日

夏の蒸し暑い日、エアコンの「冷房」と「除湿(ドライ)」のどちらを使うべきか迷った経験はありませんか。

電気代を節約するためには、それぞれの機能の違いを正しく理解し、状況に応じて使い分けることが重要です。

この章では、除湿と冷房の基本的な仕組みや目的の違いについて、わかりやすく解説します。

除湿(ドライ)と冷房は仕組みと使用目的が異なる

エアコンの除湿と冷房は、どちらも室内の空気を冷やすという点では共通していますが、その主な目的が異なります。

冷房は部屋の「温度」を下げることを最優先に設計されているのに対し、除湿は部屋の「湿度」を下げることを目的としています。

この目的の違いが、運転の仕組みや消費電力、そして私たちの体感的な快適さに影響を与えます。

それぞれの特徴を下の表で比較してみましょう。

機能冷房除湿(ドライ)
主な目的室内の温度を下げる室内の湿度を下げる
得意な状況気温が高く、真夏のように暑い日気温はそれほど高くないが、ジメジメする梅雨の時期
体感的な涼しさ直接的に涼しくなるカラッとして過ごしやすくなる(結果的に涼しく感じる)
風の強さ設定によって強弱を調整できる基本的に弱い風で運転する

電気代に影響する運転方式の違い

エアコンの電気代比較には、冷房と除湿の運転方式の違いを理解することが重要です。

エアコンは熱交換器で空気を冷やし、水分を結露させて湿気を除去します。

「冷房」は設定温度を目指してコンプレッサーを強く動かし、室温差が大きいほど電力を多く消費します。

一方、「除湿」は弱い冷房で水分を集め、室温を下げすぎないようコンプレッサーを調整したり再加熱して戻す方式もあります。

電気代はコンプレッサー稼働で決まるため、どちらが節約になるかは運転方式と使い方次第です。

除湿(ドライ)運転の種類と最適な利用シーン

ドライの運転が推奨される湿度が高く蒸すような梅雨の時期

エアコンの除湿(ドライ)運転と一言でいっても、実はいくつかの種類があることをご存知でしょうか。

これらの方式は、除湿の仕組みや消費電力が大きく異なるため、それぞれの特徴を理解して使い分けることが、電気代の節約と快適な空間作りの鍵となります。

再熱除湿:快適だが電気代は高め

再熱除湿は室温を下げずに湿度を取り除く快適性に優れた方式です。

湿った空気を冷却して水分を除去し、冷えた空気を再び暖めて戻すため、梅雨や肌寒い日も快適に過ごせます。

ただし工程が多く消費電力が大きいため、冷房や他の除湿方式より電気代が高くなる傾向があります。

主に上位モデルに搭載されています。

弱冷房除湿:省エネ性が高く夏におすすめ

弱冷房除湿は弱い冷房で室温を緩やかに下げつつ水分を結露させ除湿する方式です。

再熱工程がないため消費電力が少なく電気代も安いのが利点です。

多くの標準機に搭載され「除湿」「ドライ」と表記されることが多いです。

ただし室温も下がるため夏には快適ですが、梅雨寒では冷えすぎる場合があります。

ハイブリッド除湿:快適性と節約のバランスが良い

ハイブリッド除湿は再熱除湿の快適性と弱冷房除湿の省エネ性を両立した新方式です。

取り除いた熱を利用して冷えた空気を暖め直すため、ヒーターを使わず室温低下を防ぎます。

快適さを保ちながら電力を抑えられるのが特徴です。

「さらら除湿」「カラッと除湿」など名称は異なりますが仕組みは同じで、中~上位機種に搭載されます。

3つの除湿方式の特徴を以下の表にまとめました。

除湿方式仕組み電気代の傾向最適な利用シーン
再熱除湿空気を冷やして除湿し、暖め直してから室内に戻す。室温が下がりにくい。高い低温多湿の梅雨の時期秋の長雨洗濯物の部屋干し時
弱冷房除湿弱い冷房運転で、室温を下げながら除湿する。安い気温も湿度も高く、少し涼しくなりたい夏の日電気代を節約したい時
ハイブリッド除湿除湿時に発生する熱を再利用して、室温を下げずに除湿する。比較的安い梅雨から夏まで幅広い季節快適さと省エネを両立させたい時

夏に使うエアコンの電気代|除湿と冷房の差はある?

エアコンの機種や状況によって節約状況が変化する電気代

夏の電気代で大きな割合を占めるエアコン。多くの方が「冷房と除湿(ドライ)、どちらが電気代を節約できるの?」という疑問をお持ちではないでしょうか。

結論から言うと、どちらの電気代が安くなるかは、エアコンの機種やその時々の気温・湿度、使い方によって変わります。

この章では、冷房と除湿の電気代にどのような差が生まれるのか、その仕組みと具体的な要因を詳しく解説します。

実際の消費電力は条件によって大きく変わる

エアコンの冷房と除湿の消費電力は、常に一定ではありません。

電気代を比較する上で、まず理解しておきたいのは、消費電力が以下のような様々な要因によって変動するということです。

  • エアコンの機種と除湿方式(弱冷房除湿、再熱除湿、ハイブリッド除湿)
  • 設定温度と設定湿度
  • 外の気温と室内の温度差
  • 室内の湿度
  • 部屋の広さや日当たりの良さ
  • 建物の断熱性(木造、鉄筋コンクリートなど)

例えば、同じ機種のエアコンでも、湿度が高い梅雨の時期と、気温は高いが乾燥している真夏日とでは、同じ運転モードでも消費電力が異なります。

また、最新の省エネモデルと10年以上前のモデルとでは、同じ条件下でも電気代に大きな差が生まれます。

このように、多くの条件が複雑に絡み合うため、「必ずこちらの運転モードが安い」と断言することは難しいのです。

除湿と冷房の電気代は「使い方次第」で差が出る

消費電力が変動する要因は多いものの、一般的な運転の仕組みから電気代の傾向を把握することは可能です。

多くのエアコンでは、電気代は「再熱除湿 > 冷房 > 弱冷房除湿」の順に高くなる傾向があります。

ここでは、それぞれの運転モードにおける1時間あたりの電気代の目安を比較してみましょう。

※電気料金は、公益社団法人 全国家庭電気製品公正取引協議会が定める目安単価31円/kWh(税込)で計算しています。お使いのエアコンの消費電力や電力会社の契約プランによって実際の金額は異なります。

運転モード消費電力の目安1時間あたりの電気代の目安特徴
弱冷房除湿約150W~500W約4.7円~15.5円室温を下げながら湿度を取る。省エネ性が高い。
冷房約150W~800W約4.7円~24.8円室温を強力に下げることを目的とする。
再熱除湿約400W~900W約12.4円~27.9円湿度をしっかり取り、冷えた空気を温め直すため消費電力が大きい。

この表からも分かるように、最も電気代を抑えられる可能性が高いのは「弱冷房除湿」です。

しかし、これはあくまで一般的な傾向です。

例えば、真夏の猛暑日に室温を素早く下げたい場合、除湿運転で長時間稼働させるよりも、冷房運転で一気に部屋を冷やし、その後は送風に切り替えたり設定温度を上げたりする方が、結果的にトータルの消費電力を抑えられるケースもあります。

逆に、気温はそれほど高くないものの湿度が高く不快に感じる梅雨の時期には、消費電力の少ない弱冷房除湿を使うのが最も賢い選択と言えるでしょう。

つまり、電気代の差は運転モードの優劣ではなく、その時々の状況に合わせた「使い方次第」で決まるのです。

エアコンの除湿(ドライ)と冷房を賢く使い分ける方法

ドライと冷房の利用を判断するための気温と湿度

エアコンの除湿(ドライ)と冷房は、それぞれ異なる目的を持つ機能です。

どちらか一方を使い続けるのではなく、室内の気温や湿度、時間帯といった状況に応じて賢く使い分けることが、電気代を節約し、快適な空間を維持するための鍵となります。

ここでは、具体的なシーンを想定しながら、最適な運転モードを選ぶためのポイントを詳しく解説します。

気温が高いときは冷房、湿度が高いときは除湿

運転モードを選ぶ基準は「気温」と「湿度」のどちらを優先するかです。

真夏のように気温が高い日は冷房で室温を下げるのが適切で、除湿効果も得られます。

一方、梅雨や雨の日のように湿度が原因で不快な場合は除湿運転が効果的です。

特に弱冷房除湿は省エネ性に優れ、室温を緩やかに下げながら湿度をしっかり取り除けるため、蒸し暑い夜にも適しています。

以下の表を参考に、状況に応じた使い分けを心がけてみてください。

状況の例不快感の主な原因推奨される運転モード主な目的
晴れた日の昼間(真夏日・猛暑日)高い気温冷房室温を素早く下げる
梅雨の時期や雨の日高い湿度除湿(ドライ)湿度を下げてジメジメ感を解消する
夏の蒸し暑い夜間・就寝時高い湿度と若干の暑さ除湿(弱冷房除湿)体を冷やしすぎず、快適な湿度を保つ
帰宅直後で部屋が蒸し暑いとき高い気温と湿度冷房まず室温を下げてから、必要に応じて除湿に切り替える

時間帯や部屋の環境によって運転を切り替える

一日の中でも時間帯や部屋の使い方によって最適な運転モードは変わります。

同じ設定で動かし続けるのではなく、状況に応じて切り替えることで効率的に快適さを保てます。

例えば日中は「冷房」で室温を管理し、夜は体を冷やしすぎないよう「除湿」に切り替えると良いでしょう。

特に就寝時は冷房のつけっぱなしで体調を崩す恐れがあるため、タイマーを利用して就寝後は除湿や送風へ移行するのがおすすめです。

部屋の用途によっても適した運転は変わります。

部屋干し中は除湿運転が衣類乾燥を助け、生乾き臭を防ぎますし、「衣類乾燥モード」搭載機ならより効率的です。

また、日当たりの悪い部屋や湿気がこもりやすい場所では定期的に除湿を行うことでカビ予防にもつながります。

さらに最近のエアコンには「自動運転モード」があり、センサーが気温・湿度・人の活動量を検知し最適な運転を自動で選択してくれます。

どのモードを使うか迷うときは、まず自動運転に任せるのが手軽で効率的な選択肢です。

エアコンのドライ運転はカビが発生しやすい?正しい対策法

カビが発生しやすくなるドライ運転

エアコンの除湿(ドライ)運転は、室内のジメジメを解消してくれる便利な機能ですが、使い方によっては内部にカビが繁殖する原因となることがあります。

エアコンから吹き出す空気がカビ臭いと感じた経験はありませんか。

カビは不快なニオイだけでなく、アレルギーや喘息といった健康被害を引き起こす可能性もあるため、正しい対策が不可欠です。

ここでは、ドライ運転でカビが発生するメカニズムと、今日から実践できる具体的な予防策を詳しく解説します。

ドライ運転でカビが発生する理由

エアコン内部でカビが繁殖するのは「湿度」「温度」「栄養源」が揃うためです。

特に除湿運転では内部が濡れやすく、カビの温床となる条件が整ってしまいます。

カビ繁殖の3要素とエアコン内部の状況

要素エアコン内部での発生要因
湿度弱冷房除湿・ハイブリッド除湿では結露水が発生し、停止後も内部が濡れたまま残る
温度夏場の内部温度が20〜30℃となり、カビの好む環境になる
栄養源吸い込んだホコリ、ハウスダスト、皮脂などが内部に付着

除湿は快適さを保つ一方で、結露や汚れにより内部はカビが繁殖しやすい環境になります。

運転後の乾燥機能や清掃でカビ対策を徹底しましょう。

カビの発生を防ぐエアコンの使い方と掃除方法

エアコン内部のカビを防ぐためには、日々の使い方を少し工夫することと、定期的な掃除が非常に重要です。

カビの発生を未然に防ぎ、清潔な空気を保つための具体的な方法をご紹介します。

日々の運転でできるカビ対策

カビ対策は、エアコンを使い終わった後のひと手間が鍵を握ります。

特別な道具は不要で、リモコン操作だけで簡単に行える対策から始めましょう。

内部クリーン(内部乾燥)機能を活用する

多くの機種にある「内部クリーン(内部乾燥)」機能を使えば、停止後に自動で送風や弱暖房を行い内部を乾燥させ、カビ繁殖を抑えられます。

運転停止後に自動で内部の湿気を取り除き、カビの繁殖を効果的に抑制できます。

電気代は1回あたり数円程度なので、常に設定を有効にしておくことを強くおすすめします。

冷房・除湿後に1〜2時間「送風」運転を行う

内部クリーン機能がない場合やさらに徹底したいときは、冷房・除湿運転後にリモコンで「送風」に切り替え、1〜2時間運転してください。

結露水を乾かし湿気を取り除くことで、カビ発生を効果的に防げます。

定期的な掃除でカビを予防する

カビの栄養源となるホコリや汚れを取り除くには、定期的な掃除が欠かせません。

ご自身でできる範囲の掃除と、専門業者に依頼すべき掃除を理解し、適切にメンテナンスを行いましょう。

以下の表を参考に、定期的なお手入れを習慣づけることが大切です。

掃除箇所推奨頻度掃除方法とポイント
フィルター2週間に1回表面のホコリを掃除機で吸い取ります。汚れがひどい場合は、中性洗剤を溶かしたぬるま湯で洗い、完全に乾かしてから元に戻してください。フィルターの目詰まりはカビだけでなく、電気代の増加にも繋がります。
本体カバー・吹き出し口1ヶ月に1回柔らかい布で乾拭きするか、固く絞った布で優しく拭き取ります。吹き出し口のルーバー(羽根)部分は、カビが目視できることも多い箇所なので、念入りに確認しましょう。
フィン(熱交換器)1〜2年に1回フィルターの奥にある金属部分です。市販の洗浄スプレーは、洗い残しが新たなカビの原因になったり、電装部品の故障に繋がったりするリスクがあるため、専門知識のない方の使用は推奨されません。プロのエアコンクリーニング業者への依頼が安全かつ確実です。
送風ファン1〜2年に1回エアコンの風を送り出す筒状の部品で、カビが最も付着しやすい場所の一つです。分解しないと掃除が困難なため、ニオイが気になり始めたらプロの業者にクリーニングを依頼しましょう。

エアコンから酸っぱいニオイやカビ臭さが続く場合は、内部でカビがかなり繁殖しているサインです。

そのような状態になったら、無理に自分で掃除しようとせず、専門のエアコンクリーニング業者に相談することをおすすめします。

エアコンで除湿する際の電気代を節約する方法

ドライ運転で電気代を節約するのに役立つサーキュレーター

エアコンの除湿(ドライ)運転は、使い方を工夫することで消費電力を抑え、電気代を効果的に節約できます。

ここでは、今日から実践できる具体的な節約方法を5つご紹介します。

少しの工夫で快適さと経済性を両立させましょう。

① サーキュレーターや扇風機を併用して効率を高める

エアコンの除湿はサーキュレーターや扇風機を併用すると効率的です。

空気を循環させないと周辺だけ湿度が下がり非効率ですが、風を回すことで部屋全体が均一に除湿されます。

結果として設定湿度に早く達し運転時間が短縮され、電力削減につながります。

設置はエアコンに背を向けて床と平行に風を送るのが効果的です。

② 暑さを強く感じるときは冷房を優先する

除湿か冷房か迷うときは体感温度で判断するのが節約のコツです。

除湿は湿度を下げるのが目的で、室温を下げる力は弱く、再熱除湿では逆に室温が上がることもあります。

気温が高い日はまず冷房で一気に温度を下げ、その後除湿に切り替えるか、冷房を少し高めに設定する方が効率的で電気代も抑えられます。

③ フィルター掃除を定期的に行い効率を維持する

フィルター掃除は誰でもできる基本的な節約法です。

ホコリが詰まると空気の流れが悪化し効率が低下、除湿時も余分な電力を消費します。

資源エネルギー庁によれば月1〜2回の清掃で冷房時約6%の電力削減効果があり、除湿時も同様です。

掃除は2週間に1回を目安に、掃除機や水洗いで行うと電気代節約に加えカビや臭い防止にもつながります。

④ 梅雨の時期は再熱除湿を賢く活用する

再熱除湿は電気代が高いとされますが、気温は低いが湿度が高い梅雨時に有効です。

湿気を除去した空気を暖め直すため室温を下げず快適に除湿できます。

冷房や弱冷房除湿では体が冷えすぎる日に適しており、就寝前の短時間利用などピンポイント活用が効果的です。

常用せず他モードと使い分けることが賢い節約につながります。

⑤ 最新の省エネ型エアコンに買い替える

電気代が高い原因はエアコンの寿命や性能不足かもしれません。

特に10年以上前の機種は最新の省エネモデルに比べ消費電力が大きく、買い替えが効果的です。

最新機種はAI制御やハイブリッド除湿などで無駄を抑え、省エネ性と快適性を両立。

初期費用はかかりますが、電気代削減で数年で元が取れる場合もあります。

効率の目安は「APF値」が高いほど優秀です。

買い替えを検討する際は、ぜひこのAPFの数値をチェックしてみてください。

モデル期間消費電力量の目安年間電気代の目安
2013年モデル(10年前)約900kWh約27,900円
2023年モデル(最新)約700kWh約21,700円

※10畳用のエアコンを想定した目安です。電気料金単価31円/kWh(税込)で計算しています。

エアコンの電気代が気になるなら電力会社の見直しも効果的

時間帯によって毎月の料金が変わる電力会社のプラン

エアコンの使い方やフィルター掃除といった日々の工夫に加えて、電気料金の契約そのものを見直すことで、根本的な節約につながる可能性があります。

2016年4月の電力小売全面自由化により、私たちはライフスタイルに合わせて電力会社や料金プランを自由に選べるようになりました。

特にエアコンの使用量が増える夏や冬は、電力会社の切り替えによる節約効果を実感しやすい時期です。

ご家庭の電気の使い方を一度見直して、最適なプランを選択することをおすすめします。

時間帯別料金プランを活用して節約する

多くの電力会社が提供している「時間帯別料金プラン」は、特定の時間帯の電気料金が割安または割高に設定されているプランです。

例えば、日中は仕事や学校で不在がちで、夜間に電気を多く使うご家庭の場合、夜間の電気料金が安いプランに切り替えることで、エアコンの電気代を効果的に抑えられます。

ご自身の生活リズムを把握し、電気を最も多く使用する時間帯に料金が安くなるプランを選ぶことが重要です。

時間帯区分時間帯の目安料金単価特徴
デイタイム平日 10時~17時割高日中の在宅時間が長い家庭では料金が上がる可能性。
リビングタイム平日 7時~10時, 17時~23時標準朝夕の電気使用量が多い家庭向けの標準的な料金。
ナイトタイム毎日 23時~翌7時割安夜間にエアコンやエコキュート、食洗機などを使うと節約効果大。

※上記は一例です。

時間帯や料金単価は電力会社やプランによって異なりますので、必ず契約内容をご確認ください。

夏の夜、就寝時にエアコンをつけっぱなしにする場合でも、夜間料金が安いプランであれば、電気代を気にせず快適に過ごせるでしょう。

電気代比較サイトを利用して最適な会社を選ぶ

数多く存在する電力会社や料金プランの中から、ご家庭に最適なものを見つけ出すのは簡単なことではありません。

そこで役立つのが、インターネット上で手軽に利用できる「電気代比較サイト」です。

これらのサイトでは、現在の電気使用量や郵便番号、家族構成などを入力するだけで、どの電力会社のどのプランに切り替えると、年間でいくら節約できるのかを簡単にシミュレーションできます。

比較サイトを利用する際は、手元に「電気ご使用量のお知らせ(検針票)」をご用意いただくと、より正確な診断が可能です。

検針票に記載されている「契約アンペア(A)」や「ご使用量(kWh)」といった情報を入力することで、シミュレーションの精度が高まります。

代表的な比較サイトには「エネチェンジ」や「価格.com」などがあり、いずれも無料で利用できます。

サイトによっては、切り替えキャンペーンを実施している場合もあるため、合わせてチェックするとさらにお得に契約できる可能性があります。

エアコンにまつわるよくあるQ&A

エアコンにまつわるQ&A

エアコンの除湿(ドライ)と冷房の使い分けについて、多くの方が抱く疑問にお答えします。

電気代や快適性に関するよくある質問をまとめましたので、日々のエアコン操作の参考にしてください。

除湿と冷房、体に優しいのはどっち?

冷房と除湿の体への優しさは体質や状況で異なります。

冷房は室温を下げ熱中症予防に有効ですが、設定温度が低すぎると冷えや倦怠感を招くこともあり、乾燥による肌や喉の不調にも注意が必要です。

除湿は湿度を下げて快適性を高め、再熱除湿なら体を冷やさず梅雨時に適しています。

ただし機種によって乾燥しやすいため長時間利用は控えるのが無難です。

それぞれのメリットとデメリットを以下の表にまとめました。

運転方法体に優しい点(メリット)注意点(デメリット)
冷房室温をしっかり下げ、熱中症対策に効果的。設定温度が低いと体を冷やしすぎる可能性がある。空気が乾燥しやすい。
除湿(ドライ)湿度を下げて不快感を軽減する。再熱除湿は体を冷やしにくい。弱冷房除湿は冷房と同様に体が冷えることがある。機種によっては空気が乾燥する。

就寝時は、直接風が体に当たらないように風向きを調整し、タイマー機能を活用するのがおすすめです。

冷えすぎを防ぎ、快適な睡眠環境を保つことができます。

エアコンの電気代を抑える最適な設定温度は?

エアコンの電気代を節約するための最適な設定温度は、一概に「何度」と断言できるものではありませんが、目安となる考え方があります。

環境省では、夏の快適な室温の目安として28℃を推奨しています。

ただし、これはあくまで室温の目安であり、エアコンの「設定温度」を必ず28℃にしなければならないという意味ではありません。

建物の断熱性や日当たり、室内にいる人の数によって、同じ設定温度でも実際の室温は変わるためです。

電気代を節約する観点では、冷房の設定温度を1℃上げると、消費電力を約13%削減できるといわれています。(出典:資源エネルギー庁「無理のない省エネ節約」)

そのため、現在の設定温度から無理のない範囲で1℃上げてみるのが効果的です。

エアコンの最適な温度について以下の記事で詳しく説明しています。

【合わせて読みたい記事】

エアコンの設定温度は何℃が最適?電気代を節約できる温度とコツを解説

ドライ運転で部屋は本当に涼しくなる?

ドライ運転の涼しさは冷房とは異なり、湿度低下による「体感温度」の変化で得られます。

湿度が下がると汗が蒸発しやすく、気化熱により実際の室温以上に涼しく感じます。

弱冷房除湿の場合

弱冷房除湿は弱い冷房で湿度を下げつつ室温も緩やかに下がるため、軽く涼みたいときに適しています。

再熱除湿の場合

再熱除湿は空気を冷やして湿気を除去後に温め直す方式で、室温を下げずにジメジメ感を解消可能です。

ただし猛暑日にはドライより冷房で室温を直接下げる方が効果的です。

結論として、ドライ運転は湿度を下げることで涼しさ(快適さ)をもたらしますが、真夏日や猛暑日のように室温自体が非常に高い状況では、冷房運転で直接的に室温を下げる方が効果的かつ快適です。

まとめ|除湿(ドライ)と冷房を上手に使い分けて電気代を節約しよう

適切な冷房とドライの利用による効果的な電気代の節約を実現

エアコンの冷房と除湿(ドライ)の電気代は、どちらが安いとは一概に言えません。
気温が高い日は冷房、湿度が高く蒸し暑い日は除湿と、状況に応じて使い分けることが最も重要です。
サーキュレーターの併用や定期的なフィルター掃除も、節電効果を高めるために欠かせません。
本記事を参考に最適な運転方法を選び、夏の電気代を賢く節約しながら快適に過ごしましょう。

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節約ライフ運営事務局は、実生活で数々の節約術を実践しているチームです。家庭用燃料電池「エネファーム」を導入し、電気代を節約したり、スーパーの特売情報を活用した買い物術、ふるさと納税による実質的な家計負担の軽減、医療費控除の利用、そしてクレジットカードのポイント還元を徹底的に駆使しています。 この活動で年間約30万円の節約を実現しています! 当サイトでは、こうしたリアルな経験に基づく「再現性のある節約ノウハウ」をわかりやすく紹介し、誰でも今日から実践できる家計改善術をお届けします。

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